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入試ガイド

1.実習もしくは実技試験

デッサンを廃止しました

まんが表現学科では入試におけるデッサンを今年度から廃止しました。それはまんがという表現にとって「絵」は要素の一部でしかなく、また、「まんがの絵」の技能とデッサンは必ずしも一致しないからです。

AO入試における体験プログラム及び他の入試での実技試験では「物語やキャラクターを考える力」を問います。

まんが表現学科の入試

今年のAO入試前期を例に解説しましょう。
まず、体験プログラムは授業から始まります。

モーリス・センダック原作、スパイク・ジョーンズ監督の『かいじゅうたちのいるところ』のストーリーや展開についてまず解説をします。これはお母さんにかまってもらえなくなった子供が「かいじゅう」たちのいる空想の世界に行くという物語です。

C・S・ルイスの『ナルニア国物語』も宮崎駿『千と千尋の神隠し』も主人公の子供が異世界に入り込むことから始まりますよね。つまり、これは「物語」の一つの約束事であり、第一にここで、「物語の約束事が理解できるか」を見るわけです。これをふまえて、「人間の子供が異世界に迷い込む物語」を各自につくってもらいます。

まず、そのためにキャラクターづくりをします。キャラクターづくりについてアニメ『ルパン三世』を例にして手順を示します。

ルパンのような「リーダー」、次元大介のような「相棒」、五右衛門のような「ウェットブランケット」、不二子のような「彼氏彼女」、銭形のような「トリックスター」の五人からなる異世界の住人をつくってもらいます。実はこれはアメリカ映画におけるキャラクターづくりの考え方の一つです。『ルパン三世』はそれを応用しているのです。これに習ってキャラクターをつくります。

ここでもう一つポイントとなるのは「どのような異世界をつくるか」です。

「異世界」というとゲーム風ファンタジー的な「異世界」をすぐに連想しますが、例えば今回のAO入試では「筆箱の中の文房具の世界」「燃えるゴミの袋の中の捨てられたゴミたちの世界」などという回答例がありましたが、そういう自由な発想が必要です。そして、その異世界の中で、「ルパン三世」のキャラクターのパターンにしたがってキャラクター一人一人をイメージし「描き分け」も必要になります。

作例 作例

↑教員による解答例

さて、その上で、「これら五人のキャラクターと人間の子供が出会うまで」、つまり一つの物語の導入部分をまんがの絵コンテの形で描いてもらいます。
ここでは「絵コンテ」の技術ではなく、「物語の導入」をイメージする力が問われます。

こういうふうに説明するととても難しくて尻込みする人がいるかも知れませんが、このような課題はぼくたちの大学では入学後実際に授業で一つ一つこなしていかなくてはいけないものです。実技入試も同じような考え方で行います。つまり、体験プログラムや実技試験はまんが表現学科の授業が理解できるのか否かが問われる、と言っていいでしょう。

※各入試科目の詳細等については、募集要項または本学公式サイト「入試情報」でご確認ください。

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